よくある質問
鍼灸とは何ですか?
鍼灸が日本に伝来したのは6世紀頃といわれています。
明治時代に西洋医学が国策となる前までは、鍼灸や漢方が日本の医学の中心でした。
東洋医学では、人間の身体はパーツが集まって出来ているのではなく、身体全体で一つとして捉えています。
人間の身体は各々の臓器や器官は単体で働いているのではなく、相互に影響して作用し合い、生命活動を維持していると考えています。
また、人と自然は密接に関係しています。
例えば、季節、月齢、風向、時間帯、天候などの自然の変化に人間は影響を受けて変化し続けています。
鍼灸には気を動かす作用があり、身体の気のバランスを整えることで身体の自然治癒力を高める効果があります。
薬などのように人体に存在しない物質を投与して、強制的に身体に変化を与えることはないので、身体に無理のない治療をすることができます。
鍼は痛くないですか?
鍼は髪の毛ほどの細さの鍼を刺すので、ほとんど痛みを感じません。
また少数鍼による治療(1~3本)のため、体への負担が少ないです。
感覚は個人差があるため、知覚が過敏な人などの中には痛みを訴える方もいらっしゃいます。
鍼に過敏な方には打鍼、古代鍼という皮膚に刺さない鍼を用いて対応することもあります。
どれくらいの頻度で治療を受ければいいですか?
治療頻度は病の重さや症状により個人差があります。
基本的に治療が軌道に乗るまでは週に1~2回、その後症状が緩解していけば1週間に1回、2週間に1回と間隔を空けて治療していきます。
但し、遠距離などの場合、条件に合わせた治療間隔を提案させて頂きます。
妊娠中も治療を受けられますか?
鍼灸は妊娠中に生じる様々な症状(悪阻、逆子など)を軽減するのに有効です。
また治療の際は、なるべく妊婦さんにとって楽な体勢で治療を行いますので、安心して治療を受けられます。
出産後の体調管理にも鍼灸は効果的です。
生理中でも治療を受けられますか?
月経前・月経中・月経後も鍼灸を受けられます。
月経による症状も様々にありますが、東洋医学的な体質で分類することができます。
月経痛の緩和、月経に伴う様々な症状にも対応できます。
子供は治療してもらえますか?
乳幼児に対しては、打鍼、古代鍼と呼ばれる接触鍼(刺さずに皮膚に当てる、または翳すだけの鍼)を用い施術しますので、痛みは全く感じません。
夜泣き、疳虫、癲癇、夜尿症、風邪などに対しても、治療を行うことが出来ます。
西洋医学(病因での治療)と併用してもいいですか?
西洋医学と併用して治療を受けることも可能です。
症状によっては鍼灸のみで治療をした方が効果的な場合もありますが、患者さんの要望をお聞きして、最善の方法で対応させていただきます。
他の鍼灸院で治療を受けながら通院してもいいですか?
治療方法や診察・診断の考え方が異なると、治療が適切に進められなくなってしまいます。
複数の鍼灸治療を同時に受けることは避けた方がよいです。
ツボ(経穴)とは何ですか?
ツボは目に見えるものではなく、科学的にも確かめることはできません。
しかし、長い歴史の中で、多くの患者さんを様々な疾患から救ってきたという事実があります。
身体の状態によってツボ(経穴)は、大きくなったり、小さくなったり、陥凹、膨隆、熱、冷え、発汗など様々な状態を示します。
ツボ(経穴)の状態は日々変化します。
昨日反応を示していたツボに、今日は反応が出ていないこともあります。
固定的、機械的に、「○○の症状には、○○のツボを使う」という治療は間違いです。
体と心の状態に応じて、反応を示すツボは変化していきます。
鍼の本数が多い方が効きますか?
鍼の本数が多いほどよく効くというわけではありません。
治療効果は鍼の本数だけではなく、気の調節が適切にできたかどうかが重要です。
鍼をすると鍼を刺した部位に気が集ってきます。経穴に気が十分に集ってくることで経穴の効果があらわれます。
鍼をする経穴の数が少ないほど、経穴に集まる気の量が増えるので、経穴の効果も大きくなります。
人間の身体の気の量は有限なので、複数の経穴に鍼をするほどそれぞれの経穴に集まる気の量は減り、経穴の効果も緩慢になります。
また、体は一人一人違い、同じ人でも一日の中で体調は変化しています。ですから、適切な鍼の刺激量はいつも同じではありません。
鍼の本数だけでなく、使う鍼の種類でも刺激の質や量が変わります。その時の患者さんの身体の状態に応じて治療を行います。
鍼で感染したりしませんか?
使用する鍼はディスポーザブル(滅菌済みの使い捨て)の鍼を使用しています。感染等の心配はありません。
副作用はありませんか?
東洋医学には副作用という考え方はありません。
東洋医学の場合、症状に対して治療をするのではなく、体全体を総合的に分析して治療します。
症状が同じでも治療法が同じになるとは限りません。
また、違う症状でも同じ治療法になることもあります。
東洋医学で丁寧に問診や触診を行うのは、治療に適した経穴の選択をするためです。
治療を受けた後にお風呂に入ってもいいですか?
治療の10時間後以降であれば大丈夫です。
(症状によっては入浴を避けた方がよい場合もあります。)
治療を受ける直前はお風呂に入らないでください。
入浴直後の状態では、正確な触診が難しくなるためです。
鍼灸は何に効きますか?
これは1979年6月、北京で行われた「鍼灸に関するWHO地域間セミナー」において、鍼灸が有効と主張された疾患群のリストです。
ここに記載がある疾患や症状以外にも鍼灸で効果を上げることができるものは多岐に渡ります。
ここに記載がない症状でも対応可能ですので一度お問い合わせください。
花粉症にも効果はありますか?
花粉症はアレルギーの一種であり、花粉に対する過敏症です。
免疫反応の異常です。
東洋医学的の考え方では、花粉症が多発する春は身体の気が上に昇りやすい季節です。
そのため、顔面部に気が欝滞しやすくなり、滞った気は逃げ場を求めて目や鼻を刺激して過敏な状態を引き起こします。
花粉症に悩む方は頸や肩の凝りがあることが多く、これも気が身体の上に滞っている症状です。
鍼灸で気の流れが改善されると、目や鼻が過敏になる必要がなくなり症状が落ち着きます。
治療を受けた後にお酒を飲んでもいいですか?
直後でなければ問題ありません。
ただし、飲み過ぎには気をつけてください。
また、治療を受ける直前の飲酒は控えてください。
正確な診断ができなくなります。